処暑(しょしょ)/こよみと健康その14
2024.08.22 こよみと健康
処暑(しょしょ)/こよみと健康その14
処暑(しょしょ)(2024.8.22~2024.9.6)
「処」とは「来て止まる」という意味で、ようやく暑さが収まってくる時期とされています。
【季節の養生】
日中は暑いですが、朝晩に吹く風がいつの間にか少し爽やかになり、過ごしやすくなる頃です。また最近は台風に加え急な豪雨も気になりますね。
まだ暑さが残る秋の前半は温燥(おんそう)といい外からの熱と乾燥に対して、体の中のほてりなど余分な熱を冷ましつつ、水分と栄養をいきわたらせて体を潤すのが養生のポイントです。中医学と同じ理論で発展した薬膳では五行説で「秋」に対応する「白」の食べ物が良いとされています。具体的には、豆腐や豆乳、梨や白胡麻、松の実などがお勧めです。
連日の暑さの疲れや台風到来による気圧変化など、不調を感じる方も多いのではないでしょうか。疲れを感じ始めたら早めにしっかり体を休ませる睡眠や、体をいたわる食事を心がけてくださいね。
【季節のできごと】
地蔵盆(じぞうぼん)
地蔵盆はもともと旧暦の7月24日を中心に行われる地蔵菩薩を祀る行事です。特に子供たちの健やかな成長と健康を祈り、道ばたや街角にいるお地蔵様を洗い清め、飾りつけをします。
大きな数珠を持って輪になって回し無病息災を願う、「数珠回し」をしたり、お供え物のおさがりとしてジュースやお菓子が配られたりします。関西や近畿地方で主に行われてきた行事で現代は月遅れの8月23日、24日に行われることが多いようです。
子どもたちにとって夏休み後半の思い出になりそうなイベントですね。
二百十日(にひゃくとうか)/防災の日
二百十日は雑節の一つです。立春から数えて210日目にあたる日で、大体は9月1日になります。台風などの暴風雨や風が強い日が多く、農作物にも強い影響が出ることから、警戒が必要な日とされていました。10日後にあたる二百二十日(にひゃくはつか)も同じく警戒日としてされており、この時期は昔から要注意だったようです。
ちなみに9/1はまさに防災の日でもあり、色々な防災グッズが店頭に並ぶ時期でもあります。丁度最近不安なニュースも多いので、ぜひこの機会に日々の備えを見直してみてはいかがでしょうか。
(薬剤師・国際中医専門員 飯沼)