立冬(りっとう)/こよみと健康その19
2024.11.07 こよみと健康
立冬(りっとう)(2024.11.07~2024.11.21)
冷たい北風が吹くようになり、暦の上では冬が始まります。
【季節の養生】
空気がぐっと冷たくなり、冬の気配を感じる季節ですね。
冬の養生のポイントは何といっても「寒さ」対策です。冬の時期は寒さによって心身が縮こまり、気持ち的に内向的になり、体調も崩しやすい季節になります。冷え対策としてよく「三首(首、足首、手首)を冷やさない」と聞いたことはありませんか?これらは「冷えの入り口」となりやすい部位と言われています。冷えが気になる方はまずマフラーやレッグウォーマーなど活用してみてください。お風呂に入浴剤を入れてゆっくり楽しむのも良いですね。また外気の乾燥による肌の負担を感じる方も増えてきているのではないでしょうか。秋からお伝えしてきた乾燥対策、日々のこまめな保湿が重要となるのでぜひ引き続きしっかりした保湿を心がけてくださいね。
【季節のできごと】
木枯らし1号
木枯らしとは晩秋から初冬にかけて吹く、北寄りの強い風のことを指します。実は「木の葉をまき散らす、乾燥した強い北風」は主に太平洋側の地域に吹く風なので(日本海側は地形的に雨や雪を伴うことが多い)木枯らし1号の観測は東京地方と近畿地方のみとなっており、基準も微妙に異なります。
ちなみに東京地方の基準は「10月半ばから11月末にかけて、西高東低の冬型の気圧配置となった状態で、最大風速が8m/s以上の西北西~北風が吹く」になり、その年によっては観測されないこともあるようです。木枯らしや初雪は冬の訪れを感じさせる風物詩ですね。
紅葉(こうよう)
紅葉(こうよう)は主に落葉広葉樹が落葉の前に葉の色が変わる現象のことです。カエデ科やイチョウ科の木々が赤黄色と色づき、ひらひらと舞う景色はこの時期ならではの楽しみですね。
百人一首の和歌などでも題材として選ばれており、「紅葉狩り(もみじがり)」といって行事としても昔から日本で親しまれてきています。神社やお寺、公園など全国各地に紅葉の名所と言われる場所がありますね。
ちなみに紅葉の色づきは9~11月の気温が低いと早まり、高いと遅くなると言われており、今年の関東地方は少し遅めの11月中旬から12月前半が見ごろとなるところが多いようです。
(薬剤師・国際中医専門員 國兼)